切り口

《総論》解答の「切り口」を使いこなそう

二次試験は論述式です。
80分という限られた時間の中で600字前後の解答を書き上げなければなりません。

 

制限時間内に合格答案を作成するために重要なのが解答の「切り口」です。

切り口を使いこなすことで効率的に解答を作成することができます

今回は解答の切り口について解説していきます。

切り口=問いかけの細分化

切り口とは設問の問いかけを細分化することです

解答に多様性、多面性を持たせることとも言い換えられます。

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設問要求

具体例:「売上を上げる方法」

具体例で見ていった方が分かりやすいので、「売上を上げる方法」を問われた場合を例に解説していきます。

【設例】
「B社の売上を向上させるためにどのような施策を実施すべきか、具体例を示しながら2つ答えよ。」
(問いかけ:売り上げを向上させる施策)

・売上を向上させる方法は色々と考えられますが、2つと指定されると何を解答すべきか悩ましいですよね。

・切り口を上手く使いこなせないと、与件文から推測できるそれらしい内容を2つ考えて解答することになります。

この解答プロセスだと解答内容が重複したり、重要な要素が抜けてしまったりします。

切り口で考える

・この設例の解答を切り口を使いながら考えます。

・売上の切り口は客数×客単価です。

・客数か客単価のいずれか若しくは両方を上げれば売上が向上します

・この切り口を意識しながら解答を作ると、

【設例の解答】
「客数と客単価を向上させる施策を実施する。具体的には、①~を行い客数を向上させ、②~を行い客単価の向上に繋げる。」
という解答が作れます。
(~の部分には、与件文から合理的に推測できる範囲で、客数向上、客単価向上に繋がる具体例を示します。)

切り口を使うメリット

設問要求にMECEに答えられる

二次試験で重要なのは、制限された文字数の中でいかにMECE(漏れなく、ダブりなく)に解答できるかです。

切り口を使わない文章だと、制限文字数に収まらず解答すべき内容が盛り込めなくなったり文字数が余って抽象的な解答になってしまったりします。

文章が引き締まる

・先程の例のように切り口を使った解答は簡潔で、引き締まった文章になります。

・簡潔な印象を与えますし、何より分かりやすく、相手(採点者)に伝わりやすい文章になります。

因みに、先ほどの【設問の解答】では、切り口に加えて解答方法のテクニックも活用しています。
※こちらについては後日解説します。

切り口を使いこなすには

・切り口を使いこなすためには、売上といったら客数×客単価のように、「〇〇と言ったら〇〇×〇〇」という切り口が反射的に想起できるまで、切り口の引き出しを増やすトレーニングをするしかありません。

切り口ノートを作りましょう

・切り口のみをまとめた切り口ノートを作りましょう。

どういった切り口を使っているかという視点を持って合格答案や予備校の模範解答を分析し、参考になりそうな切り口を都度記録していきましょう。

・本番当日はファイナルペーパーとして活用しましょう。

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ノートとペン
切り口ノートを作る際は、共通の切り口と事例毎の切り口を分けて作成することをお勧めします。
同じキーワードであったとしても、事例によって切り口が異なるためです。

※切り口については、テクニック編で順次紹介させて頂きます。

 

①切り口は問いかけの細分化
②切り口は制限時間内で合格答案を作り上げるための重要な論点
③切り口を使いこなすには、切り口の引き出しを増やすこと
④切り口ノートを作ることが有効

以上、参考になれば幸いです。

※二次試験対策目次(目次の順番に読んで頂くと学習効果がより高まります。)

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