制約条件の具体例

《テクニック》設問要求「制約条件」の具体例

設問要求=問いかけ+制約条件です。
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設問要求
問いかけは問題と課題の使い分けは重要ですが、それ以外は比較的平易な表現で問われます。
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問題と課題[1]
重要なのはしっかりと制約条件に応えられるかです。
今回は過去に設問で用いられた制約条件とその注意点を解説させて頂きます。
あらかじめ制約条件の傾向を確認しておき、本番での対応力を強化しましょう。

制約条件の具体例

・平成13年度から現在に至るまでの過去問を分析すると、制約条件にはいくつかのパターンがあることが分かります。

・パターン別に解説します。

パターン1 数の制約

・「~を2つ解答せよ。」というように解答数を制約するパターンです。

・数を守るというのは大前提ですが、「①~である。②~である」というように、分かり易く解答することを心掛けましょう。
・解答数が制約されている場合は、解答の「切り口」を活用することが有効です。
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切り口

パターン2 切り口の制約

・「メリットとデメリットを解答せよ。」「強みと弱みを解答せよ。」というように解答の切り口が制約されているパターンです。

・通常解答の切り口は自ら考えますので、あらかじめ切り口が指定されているタイプの設問は、難易度としては易しい(=絶対にミスが許されない)設問です。

・「客数は~である。客単価は~である。」というように切り口を明記して解答するのが二次試験の鉄則です。

パターン3 ジャンルの制約

・「人事施策について」「製品戦略について」「生産管理面での課題について」というように、ジャンルが制約されているパターンです。

・ジャンルが制約されている場合には、あくまでもそのジャンルの中で解答する必要があります。
・当たり前だと思うかもしれませんが、自分で作った解答を読み返してみると人事施策を問われているのに組織のことを書いていたというようにジャンルの制約を守れていないことが往々にしてあります。
・自分で作成した答案を見返す際に、注意して確認するようにしてください。

パターン4 除外の制約

・「~以外に何が考えられるか。」「~を除いて、」というようにあらかじめ解答できる内容の一部が除外されているパターンです。

・除外されたもの以外であれば何を書いても良いというわけではなく、切り口を考えて、除外するものと対になるものを解答するというのが解答のテクニックです。
例えば、「売上を上げる方法を、客数を増やす以外に解答せよ。」と問われた場合、
売上=客数×客単価ですので、
客単価を上げる方法を解答することが求められている可能性が高いです。

パターン5 時期の制約

・「2代目社長の時代に」「業績が好調だった時に」というように、時期が制約されているパターンです。

・現時点で発生していることや、指定された時期よりも前のことを書いてしまうと、設問要求を満たしていないことになります。
・与件文は時系列には書かれておらず、事例1、事例2を中心にいつのことか分かりづらくなっていますので注意が必要です。
【与件文を読む際のテクニック】
・与件文を読む際、SWOTに加えて、段落毎に「年代」や「過去」「現在」「未来」等をメモしておくことがポイントです。

パターン6 目的の制約

・「従業員のモラールをあげるために~」「既存顧客の満足度を高めるために~」というように、目的を制約しているパターンです。

・目的が制約されている場合には、解答内容を実施した結果、目的が達せられる必要があります。
・解答の内容を実行したら本当に目的が達成されるのか?という視点で、「合理性」を強く意識して取り組みましょう。
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一貫性

パターン7 前提の制約

・「~を考慮しながら解答せよ。」「ターゲット層を明確にしたうえで、解答せよ。」「C社の歴史を理解したうえで解答せよ。」というように何かを踏まえて解答を求めるパターンです。

・制約条件は出題者からのメッセージであり、ヒントです。
・前提が制約されているということは、その前提に何か意図があるということです。
・過去の傾向で多いのが、その前提から想定される強みや問題を解答に盛り込むことを求めらているパターンです。

パターン8 図表参照の制約

・「図1の数値を用いて解答せよ。」「図表1~3を参考にして、解答せよ。」「当期の財務諸表を用いて、」というように図表を参照させるパターンです。

・図表はあくまでも、与件文の内容の根拠となる数字を提示しているだけの参考資料です。
・図表を参考にしてと書いてあったとしても、あくまでも解答は与件文の内容を基に作成する必要があります。
・図表から読み取れる内容だけを解答するのではなく、与件文の内容を強く意識するようにしましょう。

パターン9 単位の制約

・「小数点第2位で四捨五入して、」「単位を明記して、」といった単位の制約です。

・ほぼ事例4特有の制約条件です。

・問題を解く前のチェックと終了前の見直しをしっかりとして、絶対に間違えないようにしましょう。これに尽きます。
数字は合っているのに単位が間違っていたというミスは本当にもったいないので、注意してください。
以上、参考になれば幸いです。
※二次試験対策目次(目次の順番に読んで頂くと学習効果がより高まります。)
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