今回は、中小企業診断士試験に合格、診断士として登録を行い、維持していくための費用について解説致します。
②登録費用
③更新料(維持費)
に分けて説明していきます。
①試験合格まで
(1)受験料
一次試験受験料:13,000円
二次試験受験料:17,200円
合計:30,200円
(2)受験対策費用
テキスト、問題集代:3~5万円
予備校受講料:20~30万(予備校を利用する場合)
(3)養成課程費用
養成課程を利用した場合には、入学金を含めて200~300万の費用がかかります。
②登録費用
(1)実務補習費用
中小企業診断士診断士試験合格後、診断士として登録するためには、「15日以上、中小企業への診断助言業務に従事していること。」という要件があります。
日常診断業務に従事する機会が無い方は(たいていの方がそうだと思いますが)、協会や民間企業等の登録実務補習機関が実施する実務補習を受講する必要があります。
実務補習費用:148,600円
ノートPC代:10~20万円
※実務補習の際、ノートPCは必須です。
※養成課程を修了して合格した方の場合には実務補習は必要ありません。
(2)中小企業診断士協会加入費用
中小企業診断士として登録後、各都道府県に設置された中小企業診断士協会への加入を推奨されます。
加入は任意ですが、情報収集や診断士との交流、実務従事先の探索を目的に加入する方が多いようです。
入会金:1~3万円
年会費:3~5万円
※入会金、年会費は各都道府県によって異なりますが、大都市の方が高くなる傾向があります。
※中小企業診断士として登録すること自体は特段費用の発生はありません。
③更新料(維持費)
中小企業診断士の更新登録(有効期間:5年間)を行うためには、(1)専門知識補充要件と(2)実務従事要件の両方を満たす必要があります。
(1) 専門知識補充要件
診断協会が実施する理論政策更新研修を5年間の間に5回以上修了する必要があります。(1回あたり4時間)
受講料:6,000円/1回
※診断士協会の会員でない方は、少し割高になり、1回あたり+2,000~3,000円になります。
合計:3~4万円
(2)実務従事要件
5年間の間に中小企業への診断助言業務に30日以上従事する必要があります。
普段から診断業務に従事されている方の場合には問題ないと思いますが(診断先から証明をしてもらうことにより、実務従事としてカウントされます。)、企業内診断士の方を始め、診断業務に従事されていない方は、中小企業診断士協会内でのネットワークやコンサル企業等を通じて診断先を見つける必要があります。
たいていは無償で参加できますが、診断業務に従事している診断士等へ講師を依頼する場合には、別途費用がかかる可能性があります。
また、診断先への交通費や打合せ場所の費用、Wi-Fi費用等の実費がかかります。
①試験合格まで
約6万円(独学:受験料+テキスト代)
~
約30万円(予備校:受験料+受講料)
※養成課程の場合には200~300万
②登録費用
0円(診断業務に従事済)
~
約30万円(実務補習+ノートPC代+協会加入費用)
③更新料(維持費)/5年間
約3万円(理論研修5回分)
~
約30万円(理論研修5回分+協会年会費5年分+実務従事実費等)
会社が補助を出してくれる方や中小企業診断士としてコンサルティング事業に従事している方以外にとっては、結構な負担になるのではないでしょうか。
合格したからには中小企業診断士を名乗りたい、名刺に入れたいという気持ちはよく分かりますが、中小企業診断士の登録、更新によって得られるメリットと比較して検討する必要がありそうです。
費用負担が重いという方は休止制度を利用するという方法もあります。(後日更新予定です。)
いかがでしょうか。
参考になれば幸いです。