診断士試験の概要

診断士試験の概要

診断士試験の概要について確認しておきましょう。

診断士登録までの流れ

・最初に、診断士試験から登録までの流れを確認しましょう。

診断士登録までの流れ.png

まずは一次試験

まずは一次試験に合格する必要があります。

・一次試験は例年8月上旬に行われ、試験科目は7科目です。

2020年は東京オリンピックの影響で、7月中旬に実施される予定です。

 

一次試験合格後は二次試験か養成課程

・一次試験合格後は、二次試験に合格するか、中小企業大学校や養成登録機関等で実施される養成課程を修了することで、診断士登録が可能になります。

・実務でコンサルティングの経験が無い方は、登録に際し、実務補習を15日以上受講する必要があります。

中小企業診断士を名乗れるのは、診断士登録完了後ですので、実質的には、ここまで来て初めて、「合格」と言えます。
※登録申請を行わないと、せっかく試験に合格しても登録が出来なくなってしまいます。
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QA

①一次試験について

次に、各試験の概要を見ていきましょう。

試験科目は7科目

・一次試験の試験科目は以下の7科目で、2日間に分けて実施されます。

・配点は全て100点です。

・全て択一式のマークシート形式で行われます。

科目試験日試験時間
経済学・経済政策1日目60分
財務・会計1日目60分
企業経営理論1日目90分
運営管理1日目90分
経営法務2日目60分
経営情報システム2日目60分
中小企業経営・政策2日目90分

合格基準

・一次試験の合格基準は、全科目の合計得点が6割以上かつ4割未満の科目が一つもないことです。

受験資格

・一次試験の受験資格は無く、どなたでも受験可能です。

2018年度試験の際は、最年少合格者が19歳、最年長合格者が78歳でした。

受験料

・一次試験の受験料は13,000円です。

・科目免除や科目別合格制度を利用したとしても、金額は変わりません。

科目免除制度

・保有資格等によって、各科目の受験が免除される制度があります。

・科目免除制度を利用した場合には、その科目は60点として計算されます。

科目別合格制度

・科目別合格制度といって、全体で6割には届かなかったものの、個別科目で6割以上の得点が出来た場合には、翌年度及び翌々年度に当該科目の受験が免除される制度があります。

・科目別合格制度を利用した場合には、その科目は60点として計算されます。

最大3年間で7科目6割以上を目指せば良いため、この制度を利用して計画的に一次試験合格を目指している方が多くいます。

合格率

・一次試験の合格率は、例年20%前後です。

 

②、③二次試験について

・二次試験は筆記試験と口述試験に分かれますが、口述試験の合格率はほぼ100%(不合格者0の年度もあります。)であるため、実質的にはその前段である筆記試験に合格できるか否かが重要です。

・二次筆記試験は例年10月下旬に行われ、試験科目は4科目です。

・二次口述試験は例年12月中旬に行われ、二次筆記試験の事例企業について、一人当たり10分前後質疑応答を行います。

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筆記試験科目は4科目

・二次筆記試験の試験科目は以下の4科目で、1日で全て実施されます。

・配点は全て100点です。

・全て数十~数百字の記述式で解答します。

科目試験時間
事例Ⅰ(組織・人事)80分
事例Ⅱ(マーケティング・流通)80分
事例Ⅲ(生産・技術)80分
事例Ⅳ(財務・会計)80分

合格基準

二次試験の合格基準は、全科目の合計得点が6割以上かつ4割未満の科目が一つもなく、口述試験の評定が6割以上であることです。

受験資格

・二次試験の受験資格は、当該年度および前年度の一次試験合格者です。

二次試験は、最大2回受験するチャンスがあります。
2回二次試験を不合格になってしまうと、一次試験をゼロからやり直すことになります。
・科目免除制度や科目別合格制度はありません。

受験料

・二次試験の受験料は17,200円です。

・口述に進めたか否かは受験料に関係しません。

合格率

・二次試験の合格率は、例年20%前後です。

合格率自体は一次試験とあまり変わりませんが、
①受験者の全員が一次試験を突破してきていること
②二次試験対策のみを1年間取り組んできた受験生がいること
を考慮すると、狭き門であることは間違いありません。

上記をまとめると以下の通りです。

一次試験二次試験
試験時期8月上旬筆記:10月下旬
口述:12月中旬
試験形式マークシート筆記:記述式
口述:面接
科目数7科目筆記:4科目
合格基準合計6割以上かつ
4割未満科目がないこと
合計6割以上かつ
4割未満科目がないことかつ
口述の評定が6割以上
受験資格無し一次試験合格者(2年以内)
受験料13,000円17,200円
合格率約20%約20%
科目免除制度あり無し
科目別合格制度あり無し

実務補習や養成課程については別記事で紹介させていただく予定です。

以上、参考になれば幸いです。