GMAP-BF  学習範囲 財務・会計編

GMAP-BFの学習範囲【財務・会計編】

GMAP-BFの学習範囲【財務・会計編】

以前GMAPビジネスフレームワークテスト(GMAP-BF)と診断士試験の関係性について解説をしました。

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結論としては、診断士試験対策で十分対応可能なのですが、今回は、より具体的に、診断士の学習内容とGMAP-BFの出題範囲の関連性を解説していきます。

私が利用していたLECテキストをベースに関連度を3段階で分けていきます。
関連度の目安としては、
A:必須
B:余力があれば押さえておきたい
C:関連性は低い
です。

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※改編等で章構成が変わっている場合があります。

企業会計

第1分野 企業会計の目的と財務諸表の種類

目次名GMAP-BFとの関連度
企業会計の目的B
損益計算書A
貸借対照表A
キャッシュ・フロー計算書C

第1分野のPOINT:P/L、B/Sの基本を押さえる

・第1分野では、そもそもP/L、B/Sとは何か?ということを押さえておきましょう。

・P/Lの場合、各科目の意味まで覚える必要はありませんが、5つの利益(売上総利益、営業利益、経常利益、税引前当期純利益、当期純利益)がそれぞれ何を表しているかは理解しておく必要があります。

・B/Sは、流動、固定の区別の仕方(正常循環基準、ワンイヤールール)を押さえておきましょう。

第2分野 経営分析

目次名GMAP-BFとの関連度
流動性分析(短期・長期)A
利益率と回転率A
付加価値生産性B
株価や配当などに関する比率B

第2分野のPOINT:財務指標の計算式は暗記が必要

・第2分野の財務指標は、計算式を暗記する必要があります。

・付加価値生産性、株価・配当に関する指標はやや重要度を下げて大丈夫です。

一見覚える数が多いですが、基本的な考え方は数パターンで、あとはその応用です。

第3分野 意思決定会計

目次名GMAP-BFとの関連度
損益分岐点比率の計算などA
目標売上高の算定A
最適セールスミックスと損益分岐点売上高C
貨幣の時間価値と割引キャッシュ・フローA
タックスシールドB
正味現在価値(NPV)法A
内部利益率(IRR)法A
回収期間法A

第3分野のPOINT:CVP、NPV、IRR、PPは必須

・第3分野のCVP、NPV、IRR、PP(回収期間法)は必須です。

・それぞれの内容に加えて、算出方法もしっかりと対策しておきましょう。

・第3分野は、財務・会計の学習範囲の中でもGMAP-BFでの出題数が多く、第8分野と並んで重要度が高い論点です。

第4分野 簿記の基礎論点

目次名GMAP-BFとの関連度
簿記上の取引C
元帳への転記C
信用取引C
値引き・返品の会計処理C
仕入割引と売上割引C
売上原価の算定A
棚卸資産の評価B
減価償却A
引当金C
経過勘定項目C
有形固定資産および有価証券の売却C
精算表C

第4分野のPOINT:簿記は対策不要

・簿記の知識を直接的に問う問題は殆ど出題されませんので、簿記に関する分野は飛ばしてしまって大丈夫です。

・但し、売上原価、棚卸資産の評価に関する内容は出題される可能性がありますので、売上原価BOX、棚卸資産BOXの2つのBOXについては理解しておくようにしましょう。

・同様に、減価償却については、定率法、定額法の違いは押さえておきましょう。

第5分野 簿記の応用理論

目次名GMAP-BFとの関連度
本支店会計C
繰延資産C
商品有高帳(先入先出法、総平均法)C
利益の計算方法C
配当可能限度額C
のれんの意義と計算A
自己株式C
連結財務諸表の意義C
投資と資本の相殺消去C

第5分野のPOINT:のれんだけ押さえる

・第5分野は殆どが簿記の論点なので、基本的には飛ばして大丈夫です。

・但し、のれんだけは出題される可能性がありますので、のれんとは何か?は理解しておきましょう。

のれんは減価償却をする(残存価格0円、定額法、償却期間:20年以内)ということは一応押さえておきましょう。

第6分野 キャッシュ・フロー計算書

目次名GMAP-BFとの関連度
キャッシュの範囲B
営業キャッシュ・フローに関する直接法と間接法C
営業キャッシュ・フローの算定(間接法)C
営業キャッシュ・フローの算定(直接法)C
営業キャッシュ・フローの算定(小計以下)C
投資キャッシュ・フローと財務キャッシュ・フローC

第6分野のPOINT:基本は読み飛ばす

・CF計算書に関しては、飛ばしてしまって大丈夫です。

・余力があれば、キャッシュとは何か?ということだけは押さえて押さえておきましょう。

第7分野 原価計算

目次名GMAP-BFとの関連度
原価の種類C
製造原価明細書C
個別原価計算C
総合原価計算C
標準原価計算B

第7分野のPOINT:基本は読み飛ばす

・第7分野は簿記、それも工業簿記の範囲なのでGMAP-BFとは殆んど関連がありません。

・基本は飛ばしてしまって大丈夫です。

・余力があれば、価格差異と数量差異の違いは分かるようにしておきましょう。

第8分野 ファイナンス

目次名GMAP-BFとの関連度
資金調達と資本コストA
財務レバレッジA
企業価値の評価方法A
MM理論A
投資のリスクとリターンC
ポートフォリオのリスクとリターンC
効率的ポートフォリオA
資本資産評価モデル(CAPM)A
株価の算定A
先物取引の種類C
オプション取引A
コール・オプション プット・オプションA

第8分野のPOINT:言葉の定義をしっかりと押さえる

・第8分野は第3分野と並んでGMAP-BFでの出題可能性が極めて高い分野です。

・以下の内容に答えられるまでしっかりと仕上げる必要があります。

【第8分野で押さえるべき内容】
・WACCとは何か
・WACCの算出方法
・ROAの算出方法
・ROEの算出方法
・財務レバレッジ:ROA=(1-t){ROA+(ROA-i)×D/E}
・DCF法による企業価値の算出方法
・MM理論とは何か
・ポートフォリオとは何か
・有効フロンティアとは何か
・β値を利用した期待収益率の算出方法
・配当割引モデル、ゼロ成長モデル
・オプションの種類

GMAP-BF対策のPOINT

第3分野、第8分野の重要度が高い

・GMAP-BFでは企業内の意思決定やファイナンスに関する分野が多く出題される傾向にありますので、該当分野である第3分野、第8分野を中心に学習するようにしましょう。

言葉の定義、計算式を押さえる

・GMAP-BFの出題は、計算自体は平易なものが多く、言葉の定義や計算式さえ知っていれば解答できるという問題が大半です。

・テキストに載っている例題レベルの問題は解けるようにしておきましょう。

・診断士試験対策向けの計算問題集がありますが、第3分野、第8分野に該当する箇所の内、難易度A(基礎レベル)の問題に限定して解くということも効果的です。

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Cランクは読み飛ばして大丈夫

・GMAP-BF対策(企業経営理論編)の際は、一通りテキストを読むことを推奨しましたが、財務・会計編の場合にはCランクの分野は読み飛ばして大丈夫です。

・企業経営理論編よりも、出題可能性の差がはっきりしていますし、下手に手を出すと混乱する可能性があります。

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