天空

【中小企業経営・政策】

重要度:C(A>B>C)

目安学習時間:70時間

二次との関連性:低い

中小企業経営・政策の特徴や難易度について

中小企業経営・政策の特徴

・学習範囲は中小企業経営中小企業政策に分かれます。

中小企業経営は中小企業白書の内容(主にグラフ)を問われます。(近年では一部小規模企業白書の内容も出題されています。

・中小企業政策は国や地方自治体等が実施している助成金や融資制度といった施策の内容を問われます。

完全な暗記科目です。

・知っていれば解ける科目であるため、短期間で仕上げやすく、6割以上の得点を狙いやすい科目です。

 

中小企業経営・政策の難易度

・科目別合格率の推移を確認すると、平成27年度~29年度まで10%台前半の合格率が続きました。

・合格率が高い翌年度は難易度が上がるという傾向があります。

平成20年度:27.5%→平成21年度:2.9%

平成22年度:24.2%→平成23年度:5.1%

平成26年度:31.1%→平成27年度:12.2%

・平成30年度の科目別合格率は23.0%でしたので、平成31年度試験では高難易度の可能性が高いと思われます。

 

平成26年度平成27年度平成28年度平成29年度平成30年度
31.1%12.2%12.5%10.9%23.0%

 

※詳細はこちらをご覧ください。

 

出題の傾向

・中小企業経営・政策は1問2点もしくは3点の配点で、40~45問出題されます

中小企業経営から約5割中小企業政策から約5割とバランスよく出題されます。

・出題数が多く、1問あたりの配点が低いという特徴がありますので、大事故は起こりづらいです。

白書のグラフを見たことがあるか、施策を知っているかということが合否に直結します。

・中小企業、小企業の定義に関する問題が必ず1問出題されます。

定義に関する問題は毎年必ず出題されます。
知っていれば正答できるいわゆるラッキー問題です。
正答率90%を超えることも多く、絶対に落としてはいけない問題の一つです。
※詳細はこちらをご覧ください。
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ひらめき

二次試験との関連性

・中小企業経営・政策は二次試験との関連性はほとんどありません。

白書内では、実在するモデル企業がいくつか取り上げられており、環境変化に対し、どのような工夫、取り組みを行い、成長したかというストーリーが紹介されています。

白書内で取り上げられた企業を参考にしたと思われる事例企業が二次試験で登場したことがあり、二次試験対策として白書を読むことが推奨されることがありますが、個人的には全くお勧めしません。

全事例を読もうとすると相当な時間が掛かりますし、そのままは出題されませんので、先入観を持ってしまい、かえって取り組みづらくなります。

試験対策上は、一次試験対策を含め、白書を読む必要はありません。

中小企業経営・政策の学習方法

目安学習時間

・中小企業経営・政策の学習目安時間は70時間です。

〔参考〕私の平成29年度一次試験結果

学習時間:74時間

得点:69点(科目別合格率:10.9%)

 

学習のポイント

学習開始時期は6月頃

・中小企業経営・政策は完全な暗記科目です。

・理解もほとんど求められませんので、あまり早い時期から学習を始めるのはお勧めしません。

・早くてもゴールデンウイーク明けから、通常の学習計画であれば6月頃からの学習開始で問題ありません。

目安としては、他科目のテキスト学習が終了し、過去問演習を繰り返している時期に、合間で勉強するようなイメージです。

※あまり早い時期から始めると、記憶が薄れてしまい勉強時間のロスが大きくなります。

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白書を読む必要はありません

・中小企業白書は500ページ以上あり、小規模企業白書300ページ近くあります。

・中小企業診断士として、中小企業の成功体験や世の中のトレンドを知るという意味では白書は面白い読み物ですが、試験対策上は、全く読む必要はありません。

 

基本的な勉強スタイルはテキストの読み込み

・中小企業経営・政策の基本的な学習スタイルはテキストを何度も読み込むことです。

・テキストでは、白書のグラフや出題可能性が高い施策をまとめていますので、テキストの内容を覚えれば本試験でも対応できます。

通勤時間等の隙間時間を活用して、何度も読み込みましょう。
・中小企業経営・政策は市販されているテキストがTACくらいしかないので、独学の方はTAC一択になるようです。(LECの場合は受講生にのみ、市販されていないオリジナルのテキストが配布されます。)

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中小企業経営は出題されるグラフが変わりますし、中小企業政策は施策の改正がありますので、必ず最新版のテキストを用意してください。

 

過去問対策は不要

・中小企業経営・政策では過去問対策は不要です。

中小企業経営は主に受験前年度の中小企業白書から出題されますので、過去に出題された内容が再度問われることはありません。

中小企業政策は主に国や自治体等が実施する施策の内容が出題されますが、毎年のように適用要件や補助内容が変わるため、過去問で対策をしようとすると誤った数字を覚えてしまう可能性があります。

・やるとしたら中小企業、小規模企業の定義に関する問題くらいですが、出題形式はほとんど変わりませんので、記憶の確認用に何回か解けば十分です。

 

テキスト→模試で十分

・一通りテキストを読んで模試を受験、見覚えのないグラフを覚えるという学習で十分6割以上の点数を狙うことができます。

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模試

 

グラフは極端なところを暗記する

・前半の中小企業経営は主に中小企業白書の内容から出題されます。

・「○○が作成した○○というグラフのうち、一番低い項目は何か?」というような出題をされますので、グラフを見たことがあるか、暗記しているかで正答できるか否かがきまります。

・具体的な数値を問われることは殆どなく、一番低いものは?一番高いものは?というような出題をされますので、極端に数値が低い項目や高い項目を重点的に暗記するようにしましょう。

 

全てのグラフを覚えようとするとキリがありませんので、テキストで取り上げられているグラフ、太字で強調されている内容を覚えれば大丈夫です。

 

グラフを見たら書き写す

・グラフが出てきたら、その都度書き写すクセをつけましょう。

・定規は使わなくて良いですし、数値や項目名を細かく書き写す必要もありません。

・ポイントは、おおよその形を覚えることと、極端なところは何を表しているかを意識することです。

 

後半の中小企業政策で稼ぐ

中小企業政策は出題される施策がある程度決まっています。

・後半の中小企業政策で7割以上(理想は8割)の得点が取れるかどうかが、合否を左右します。

・覚える量も多くありませんので、施策は確実に押さえましょう。

学習時間があまりない方は、より出題される可能性が高い施策を中心に学習するようにしてください。

※過去の施策の出題実績をまとめていますので、参考にしてください。

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施策出題

 

施策は誰が誰にどうやってを押さえる

・施策は通常、条件を満たすと何らかの補助が受けられる。という内容です。

・暗記のポイントは①誰か、②誰に、③どうやってです。

・施策に関して出題されるのは、

①誰が(適用可能な企業の条件)

②誰に(施策を提供する機関)

③どうやって(申請フロー)

ですので、ここを中心に暗記しましょう。

適用される補助の内容については、あまり出題されません。(ほとんどが「補助金がもらえる」だからだと思われます。

おすすめ副教材

・施策の学習をする際に中小企業施策利用ガイドブックを使うと便利です。

・A4用紙1ページに1施策が掲載されており、テキストよりも見やすいです。

・無料でダウンロードできますので、テキストに載っている施策を印刷して補助教材として利用すると良いでしょう。

施策ガイドブックは、中小企業庁のHPからダウンロードできます。
※今年受験予定の方は平成31年度版(5月上旬からダウンロードできるようになります)を確認してください。

 

以上、参考になれば幸いです。